『組織開発』という言葉を聞いたことがありますか?
近年ビジネスの世界では、この言葉が日常的に使われていますが、その本質や重要性について深く理解している人は意外と少ないかもしれません。
組織開発は、組織が持つ潜在能力や将来性を最大限に引き出し、持続可能な成長や生産性の向上を狙う取り組みです。
組織開発とは
まず、一般的な組織開発の定義とはどういうものなのでしょうか?
Wikipediaには以下の通り記載がありました。
組織の効果性と健全性を高めることを目指した計画的で長期的な変革の実践であり、組織文化や、やる気・満足度・コミュニケーション・人間関係・協働性・リーダーシップ・規範などのヒューマンプロセスに働きかけるための理論や手法の一群である
組織開発を行うことによって、組織文化の醸成と強化だけでなく、メンバーのモチベーションや満足度、さらには生産性の向上など、組織の持続的な改善と成長が見込めるということですね。
では、インターグでの考え方はどうでしょうか?
今回はインターグが取り組む組織開発について、組織開発を専門としている担当者にインタビューしたのでご紹介したいと思います。
組織開発担当の大川さんに聞いてみました。
インターグが考える組織開発
組織開発担当の大川です。
ここからは、私から「インターグにおける組織開発」についてお話ししようと思います。
インターグにおける組織開発は、社会的目線で考えると『時代に合ったもの』だと思います。
そう考える背景に、私自身が新型コロナウイルスの流行が著しかった2020年に社会人になったという点があります。ちょうどその頃から、世間的にリモートワークが導入されたり、自由な働き方を求めたノマドワーカーが出現したりして、実験的に自分に合った働き方を模索する人が増えた印象があります。
そんな時代背景の中で私は、「あえて組織に属して働く理由は何なのか?」という問いを持つようになりました。多様な選択肢がある中で組織で働くということを選び、現に働いている者だからこそ、組織で働く意義や働く環境に向き合えると気付いたからです。
その結果、今は「働きがいのある組織を創れたら全員が幸せになれるのではないか」と考えるに至っています。
一方で、インターグ目線で考えると『核の一つ』だと考えています。
先に話しましたが、「働きがいのある組織を創る」という言葉がインターグで組織開発を進める上での指針になっています。働きがいの向上がもたらす効果として、離職率の低下、組織全体の生産性の向上に結び付けられると仮説を立てているからです。
組織開発を専門としている社員がいることで、その分野においてスピード感を持って開発を進めることができたり、その結果として他社との違いを図れたりできると考えています。
インターグが組織開発を始めたきっかけ
私は転職活動をしてインターグに入社したのですが、転職活動をしていた当時、企業研究を通して感じたことがありました。
それは、企業理念に会社のカラー(創業者の想い・社風など)や事業内容・方向性などが表れているということです。しかし、当時のインターグに明文化された企業理念はありませんでした。
企業研究を進めていく中で、企業理念は組織全体の方針や行動を指針とするための基盤となる、非常に重要な概念であると再認識しました。
また、企業理念があることで、今後インターグで採用活動を行う際にも会社のメッセージや軸を発信することができ、私のような求職者にも伝わりやすいのではと思いました。
ー組織開発担当の大川ー
実は『組織開発』という分野を知ったのは、企業理念を策定する過程の中ででした。
企業理念を策定していた当初、代表に「どんな組織を目指しているか?」と尋ねたことがありました。そこで行なった「働きがい(働きやすさ・やりがい)のある組織を目指している」という会話を通して、理念型経営を実践している企業についての研究を行うようになりました。
研究を通して「企業は売上や利益を上げることができれば良いというわけではなく、中長期的に見れば社員の働きがいを高めることこそ重要」であることを体現している企業を見つけることができたのです。
一つひとつの業務がどこに繋がっているのかの意義付けや、どんな人と働けたらさらにワクワクするのかの言語化とそれに準ずる施策が、メンバーの働きがいに繋がると仮説を立てるようになりました。
インターグが成長し続けるためには、一人ひとりのパフォーマンスを高めることが必要不可欠です。働きがいのある組織像とはどんなもので、どのような構造を創ることができれば最も価値があるのか。常にこの問いと対峙しています。
人材開発と組織開発は何が違うのか
私が思うに、組織開発は組織全体へのアプローチであり、会社自体を一人の人として見ています。
例えば、インターグではオフィスのレイアウト一つ取ってもこだわり抜いていますし、メンバーが働きやすいと感じられるような工夫を随所に施しています。これも働きやすさを高める組織開発の施策の一つだと思います。
一方、人材開発はメンバー一人ひとりをケアしたり強みを引き出したりしながら、組織能力の向上やスキルやノウハウの蓄積を目的としています。組織の持続的な成長や変化を助ける、いわば個に焦点を当てた取り組みであるという認識を持っています。
つまり、組織開発は組織全体の健全性や生産性の向上に焦点を当て、人材開発は個々人の成長と能力開発に焦点を当てているという違いがあります。それぞれが異なる方法で組織の発展に貢献し、相互補完的な役割を果たしていると思います。
まとめ
今回は、担当者の話を交えて、インターグがなぜ組織開発に力を入れているかについてご紹介させていただきました。
次回は、過去にどんな取り組みを行ってきたかや、今後どんな取り組みを行いたいかについてご紹介したいと思います。